6・20『日本に暮らす「移民」「難民」 当事者の話を聞く会』報告

6月20日、zoom で『日本に暮らす「移民」「難民」 当事者の話を聞く会』を開催しました。社会人、大学生、高校生など多くの方々に参加していただき、ありがとうございました。


日本に逃れ、“普通に”生活してきただけ…

さて、今回お話を伺ったのはコロンビア出身の40代の男性。来日してから25年ほどが経つそうです。


彼は麻薬組織の存在を警察に訴えたことから本国で命を狙われ、親戚を頼って23歳のときに日本に逃れてきました。当時は難民の申請など知らなかったとのこと。


来日後、約10年間、知人の助けを得ながら日本社会になじみ、良き隣人としてまさに”普通”の生活をしてきました。工場などで勤め、真面目に働いていたそうです。

当時は、ビザが切れた状態で働くことが違法であるということもよくわかっておらず、また周りから咎められることもなかったため、とにかく一生懸命働いて、日本で暮らしていこうと考えていたそうです。

しかし、ある日の朝、仕事に行こうとしたところ逮捕され、入管に収容されました。


入管での収容生活は...

収容中の生活は食事、医療とも乏しく、多くの面で制限されていました。

その後、難民申請をし、一旦仮放免許可が出されるものの、難民申請が認められず、再収容されたそうです。


再び収容されることへの絶望、再び始まる劣悪な環境での生活、強制送還への恐怖、そもそも難民として庇護を求めてきたのに認められていない。

その時の彼の気持ちは想像もつきません。そんな中、東日本大震災が起こり、多くの被収容者はパニックに陥りました。彼は「もうこの地震で死んでもいい」とさえ感じたことを涙ながらに語りました。


真剣なお話を聞き、私は彼に「共感」することをためらいました。

というのも、私は彼の境遇を実際に経験したわけではなく、この場合での「共感」はかえって失礼になってしまう気がしたからです。

「言葉が出ない」とはこのようなことかと感じました。


彼は法律上、「不法滞在者」に当てはまります。

しかし、果たして彼は「悪い人」なのでしょうか?

そもそも、その制度の成り立ちや内容とはどのようなものでしょうか?

外国人は犯罪をおかすのだから厳しく扱うのは当然だという意見がありますが、それは正しくありません。

外国人を一括りにすることや制度の背景、彼らの背景を理解しないまま語ることに私は違和感を覚えます。


今回、お話しいただいた男性は、自分の経験だけでなく、同じように仮放免の生活を余儀なくされている、子どもたちの話もなさっていました。

彼らは、日本に生まれた、あるいは幼くして日本に来て、両親がオーバーステイであったことなどを理由に、本人も在留資格が認められず、不安定な状態で暮らしてます。親が収容されて、長期間にわたって離れ離れになったり、自分についても仮放免状態であるために、夢はあってもなりたい職業につけるのか、もっというと行ったことのない「国籍国」に強制送還されてしまうかもしれないという困難な状況で暮らしています。


BONDでも、以前からこのような子どもたちの支援を行ってきましたが、現在の入管のやり方では、このような何の責任のない子どもたちですら「犯罪者」であるかのように取り扱われ、将来を奪われてしまうのです。


【参考】

『仮放免中の高校生・大学生らへの在留資格の付与を求める申入れを行いました。』

『仮放免中の高校生・大学生らと在留資格を求め、アクション、記者会見を行いました。』

『11・27 高校生・大学生仮放免者の問題を考えるシンポジウムを開催します』


私達はまずは当事者の置かれた現状を「正しく知ること」が重要だと思います。


最後に...

今回は、当事者の話を聞くということで感情に訴えかける内容となりました。入管のやっていることは「酷い」ことは明らかなことですが、そこにとどまり、ただそれだけを主張していても解決には繋がりません。そこから先、どう入管の矛盾を変えていくか、私たちも同じ社会の一員として考えていくべきだと思います。そして社会に広めていくかを考える必要があると思います。

以上、感想も含めて、イベントの報告でした。

また近々、イベントを開催する予定です。ぜひご参加ください。


(BONDメンバー・Y)

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