①入管法改悪反対、②仮放免者に在留資格を、この２点を求め、また、２０２１年３月６日、名古屋入管へ収容中に亡くなったスリランカ人女性、ウィシュマ・サンダマリさんの三回忌として、２０２３年２月２３日（木・祝）に全国各地で集会・デモ・スタンディングアクション等を開催します。

 東京では、上野でデモ行進、集会を開催します。

【開催要旨】

日時：２０２３年２月２３日（木・祝）

　　　１３：４５〜　集合

　　　１４：００〜　デモ隊出発　

集合場所：上野恩賜公園　上野公園野外ステージ横の出入口（池之端一丁目交差点付近）
アクセス：上野駅中央改札口、不忍改札口から徒歩約6分

一昨年は、力強い人々の声によって入管法改悪案を廃案に追い込むことができました。

 一人一人声をあげることが、社会を変える大きな力となります。

 より反対世論を広げ、難民や帰国できない事情を抱えた当事者の方々がこれ以上苦しめられないよう、共に声をあげましょう！！

ぜひ23日は、上野公園に足を運んでください！

以下、一斉行動の詳細です。

【開催の主旨】 

・入管法改悪法案を廃案へ

　２０２３年１月、政府が通常国会において入管法改正案を再提出する方針を固めたことが報道で明らかになりました。２０２１年にもこの法案が提出されていますが、同年３月６日に、名古屋入管の収容施設でスリランカ人女性、ウィシュマ・サンダマリさんの死亡事件が起きたことをきっかけに世論の強い反対を受け、提出は取り下げられました。 

　入管法改正案の目的は、入管の権限をさらに強化し、入管が「送還忌避者」と呼ぶ、退去強制処分を受けて送還の対象となっている人たちに対して罰則や規則等を設けて、送還を促進することにあります。しかし、「送還忌避者」の大半は、母国に帰ると命の危険がある、日本に家族がいる、日本に生活基盤がある…など帰国できない事情を抱えた人たちです。罰則や規則を設けて彼らの帰れない事情がなくなるわけではありません。法案の成立は、帰れない「送還忌避者」の自殺を含めたより強い抵抗を招くことになります。「送還を促進する」ことでは、問題は解決しません。入管法改悪は、絶対に阻止し、廃案に追い込まなくてはなりません。 

 ・未だになされていないウィシュマさん事件の真相究明

　法務省―入管庁は２０２０年から、「送還忌避者」の送還を促進する入管法改正案の成立に向け準備をしていました。この、「送還忌避者」は何としても追い返そうという入管全体の動きのなかで、ウィシュマさんはDV被害を受けていた男性から「（スリランカに帰ったら）罰を与える」という手紙が届いたことを理由に帰国の意思を翻し、送還を拒否しました。この瞬間から入管にとってウィシュマさんは、自分たちのルール、方針に従わない厄介者、何としても追い返さなくてはならない対象となり、現場の職員の対応も一変しました。ウィシュマさんに「帰れ帰れ」と帰国圧力をかけ、体調が悪化し日に日に衰弱していくウィシュマさんの、「点滴をうってほしい」「病院につれていってほしい」という訴えは、外に出たいがためのアピールとみなし、まともに対応しませんでした。ウィシュマさんは入管法改正案の成立に向けた動きのなかで、詐病扱いされ、また入管のルールに従わないものはこうなるんだというみせしめとして扱われ、結果見殺しにされました。 

ウィシュマさん死亡事件から、もうすぐ２年が経とうとしていますが、ビデオの全面開示はなされておらず、死亡事件の責任もいまだ誰もとっていません。入管法改正案が成立してしまえば、第２、第３のウィシュマさんが生まれてしまいます。

 ・送還促進ではなく、仮放免者に在留資格を

　全国に約３０００名いると言われている「送還忌避者」のなかには、未成年仮放免者約３００人、その親を含めれば５００～６００人の未成年仮放免者とその家族が含まれています。また、日本人配偶者や在留資格のある外国人の配偶者、在留歴の長い移住労働者、難民申請者、その他、人道上保護すべき重大な事情がある人（ウィシュマさんはＤＶ被害者として保護すべき対象でした）もいます。送還促進に固執してより多くの犠牲者を生み出すことではなく、与えるべき人には在留資格を与えて救済することで、大幅に「送還忌避者」を削減することができます。 

　「仮放免者に在留資格を」このことを実現していくためにも、人の命や健康よりも送還を優先する入管の送還一本やりの方針、それを強化しようとする入管法改正案の提出を阻止し、廃案にさせなければなりません。

詳細

主催：入管の民族差別・人権侵害と闘う全国市民連合（略称: 入管闘争市民連合）
HP: https://www.ntsiminrengo.org/  | Twitter：@nyukan_alliance

問合せ先 ：BOND（外国人労働者・難民と共に歩む会）