【 #JusticeForWishma 】政党アンケート調査の結果公表
2021年3月6日、名古屋出入国在留管理局の収容場においてスリランカ人女性、ウィシュマ・サンダマリさんが死亡した事件について、「ウィシュマさん死亡事件の真相究明を求める学生・市民の会」は国会に議席を有する各政党に対し、ウィシュマ・サンダマリさんの死亡事件の真相究明・再発防止及びビデオ開示についてのアンケートを実施いたしました。
下記に各政党の回答を掲載いたします。
なお、回答内容のまま掲載しているため、当団体で回答内容に関する問い合わせは受付かねることをご了承ください。
※2021年10月12日追記しました:日本維新の会からの回答(回答日:10月4日)
※2021年10月29日追記しました:国民民主党からの回答(回答日:10月29日)
調査期間
2021年9月16日~2021年9月30日
対象政党
国会に議席を有する10政党
質問項目
(1)「法務省入管庁と完全に独立した第三者調査委員会を設け、ウィシュマさん死亡事件の真相を究明し、再発防止策を講じること」について賛同されますか。
(2)「監視カメラのビデオをウィシュマさんの遺族に対し、弁護士同席のもと開示すること、及び国会議員に監視カメラのビデオを全面開示すること」について賛同されますか。
回答
自由民主党
(1)「法務省入管庁と完全に独立した第三者調査委員会を設け、ウィシュマさん死亡事件の真相を究明し、再発防止策を講じること」について賛同されますか。
(回答)いいえ
(理由)令和3年8月10日に出入国在留管理庁が公表した調査報告書においては、医師や弁護士を含む外部有識者の協力の下、可能な限りの客観的資料に基づき、事実経過の認定と検討が行われ、その結果として、医療的対応体制や職員の意識等の問題点が指摘されるとともに、その改善策が示されており、本件については、客観的かつ公平な調査・検討が尽くされたものと考えています。
なお、現在、出入国在留管理庁では、調査報告書において示された改善策を具体化し、着実に実施するため、「出入国在留管理庁改革推進プロジェクトチーム」を発足させ、改革に向けた取組を進めていると承知しています。
(2)「監視カメラのビデオをウィシュマさんの遺族に対し、弁護士同席のもと開示すること、及び国会議員に監視カメラのビデオを全面開示すること」について賛同されますか。
(回答)いいえ
(理由)ご質問のビデオ映像は、収容施設内や被収容者等の具体的状況の記録であるため、情報公開請求に対しても、情報公開法に基づき、不開示情報として取り扱われており、出入国在留管理庁では、調査報告書が公表された現在でもなお、保安上の問題に加え、亡くなられた方の名誉・尊厳の問題でもあるため、代理人弁護士を含め、ビデオ映像を公開することは、適当でないと考えているものと承知しています。
なお、御遺族に対しては、その心情を踏まえた人道上の対応として、保安上の支障をマスキング等により軽減させる処置をした上で、ビデオ映像の一部を閲覧していただいたものと承知しています。
※回答日:2021年9月28日
立憲民主党
(1)「法務省入管庁と完全に独立した第三者調査委員会を設け、ウィシュマさん死亡事件の真相を究明し、再発防止策を講じること」について賛同されますか。
(回答)はい
(理由)出入国在留管理庁は8月に調査報告書を公表しましたが、入管の内部調査では限界があり、入管自身による再発防止策もまったく期待することはできません。そもそも在留資格のない外国人を、司法審査を受けず期限・回数の制限なく身体拘束することが国際法違反の恣意的拘禁で人権侵害であると考えます。
(2)「監視カメラのビデオをウィシュマさんの遺族に対し、弁護士同席のもと開示すること、及び国会議員に監視カメラのビデオを全面開示すること」について賛同されますか。
(回答)はい
(理由)再発防止のためには国会等第三者による検証が必要で、関係するすべての情報が公開されることが不可欠です。政府は開示が相当でない理由として、保安上の理由や亡くなられた方の名誉・尊厳を挙げますが、まったく説得力はなく、入管に対する不信をさらに深めかねません。
※回答日:2021年9月30日
日本共産党
(1)「法務省入管庁と完全に独立した第三者調査委員会を設け、ウィシュマさん死亡事件の真相を究明し、再発防止策を講じること」について賛同されますか。
(回答)はい
(理由)これまで20人以上もの収容者が施設内で死亡しているという人権上の重大問題です。ウィシュマさん死亡の最終報告書は、あまりに不十分であり、真相解明は不可欠です。入管庁から独立した第三者機関でしか成し遂げられないと考えます。
(2)「監視カメラのビデオをウィシュマさんの遺族に対し、弁護士同席のもと開示すること、及び国会議員に監視カメラのビデオを全面開示すること」について賛同されますか。
(回答)はい
(理由)わずか2時間分、弁護士の立会いもなく、妹さんたちはどれほど苦痛だったか測り知れません。(特に一時帰国した妹さん)ウィシュマさんの死を決してムダにしてはならないし、日本の入管行政を抜本的に変えるためにも、全面開示がその第一歩です。
※回答日:2021年9月28日
社会民主党
(1)「法務省入管庁と完全に独立した第三者調査委員会を設け、ウィシュマさん死亡事件の真相を究明し、再発防止策を講じること」について賛同されますか。
(回答)はい
(理由)入管庁が開示した行政文書はほとんどが黒塗りで真相を究明できません。入管庁とは独立した第三者調査委員会の設置並びに真相究明、再発防止策を講じることに賛同します。
(2)「監視カメラのビデオをウィシュマさんの遺族に対し、弁護士同席のもと開示すること、及び国会議員に監視カメラのビデオを全面開示すること」について賛同されますか。
(回答)はい
(理由)弁護士はご遺族の代理人であり、またご遺族は日本の法律に不慣れであるため、弁護士の同席は当然必要です。同席によってご遺族の心身の負担も軽減されます。また、入管庁が編集したビデオは、ウィシュマさんがなくなる2週間分を2時間に短縮したものです。作為的に問題のある映像を切り捨てた可能性もあります。全面開示を要求します。
そして今回のような事件の再発を防ぎ、人権の観点から入管庁の対応の仕方を抜本的に見直すことは急務です。法改正も必要です。そのためには国会議員にビデオを開示する必要があります。
※回答日:2021年9月30日
NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で
(1)「法務省入管庁と完全に独立した第三者調査委員会を設け、ウィシュマさん死亡事件の真相を究明し、再発防止策を講じること」について賛同されますか。
(回答)はい
(理由)人権は、人が人たるがゆえに有する権利である以上、外国人も人権を享有することは当然であり、人権を擁護するために、真相究明と再発防止策を講じることは当然と考える。
(2)「監視カメラのビデオをウィシュマさんの遺族に対し、弁護士同席のもと開示すること、及び国会議員に監視カメラのビデオを全面開示すること」について賛同されますか。
(回答)どちらともいえない
(理由)弁護士同席のもと開示する必要性は感じるが、国会議員に監視カメラのビデオを全面開示することについては、様々な点の議論の上で検討すべきと考える。
※回答日:2021年9月30日
れいわ新選組
(1)「法務省入管庁と完全に独立した第三者調査委員会を設け、ウィシュマさん死亡事件の真相を究明し、再発防止策を講じること」について賛同されますか。
(回答)はい
(理由)これまでも度重なる入管における収容者に対する人権侵害は度々報道されてきましたが、それにもかかわらずウィシュマさんに対する入管職員の人権侵害が起きました。法務省や出入国管理庁にはもはや「自浄能力」はありません。独立した第三者調査委員会を設置し、今回の問題だけではなく、歴史的な人権侵害とその再発防止のために何が必要がを提言してもらい、法改正などに活かすべきと考えます。
(2)「監視カメラのビデオをウィシュマさんの遺族に対し、弁護士同席のもと開示すること、及び国会議員に監視カメラのビデオを全面開示すること」について賛同されますか。
(回答)はい
(理由)報道によると、公開されたビデオは、ウィシュマさんが亡くなるまでの約2週間分を約2時間に編集したものでした。入管開示資料も1万5113枚が全て黒塗りでした。ビデオ公開時に、随時、遺族側に法的な問題の説明を行う、弁護士の同席を認めないのは言語道断です。我が国の入管施設で何が起きていたのかを、国会議員は、ビデオの全面開示を通じて、直視する必要があります。
※回答日:2021年9月27日
日本維新の会
(1)「法務省入管庁と完全に独立した第三者調査委員会を設け、ウィシュマさん死亡事件の真相を究明し、再発防止策を講じること」について賛同されますか。
(回答)はい
(理由)名古屋出入国在留管理局(名古屋入管)に収容されていたウィシュマさんの死亡した問題で、法務省・出入国在留管理庁は8月10日、名古屋入管の対応を検証した最終報告書を公表しました。しかし、そのためのヒアリング等の調査にあたって外部有識者の協力を得ているものの、報告書を作成したのは入管庁自身であるうえ、遺族や支援団体からのヒヤリング内容もほとんど反映されず、真相が究明されたとは言い難いものでした。「お手盛り調査」だったという批判も出ています。入管庁と完全に独立した第三者調査委員会の調査によって、なぜウィシュマさんが死に至ったのか全容をつまびらかにした上で、万全の再発防止策を講じるのが行政当局の責務であると考えます。
(2)「監視カメラのビデオをウィシュマさんの遺族に対し、弁護士同席のもと開示すること、及び国会議員に監視カメラのビデオを全面開示すること」について賛同されますか。
(回答)どちらともいえない(遺族への開示は賛成)
(理由)入管庁は8月、要望に応じてウィシュマさんの遺族に監視カメラ映像を公開しましたが、保存されていた2週間分のビデオを約2時間に編集したものでした。遺族に対する全面公開には異論はありませんが、国会議員に対しては開示範囲(対象議員および映像量)等を含めて検討が必要です。
※回答日:2021年10月4日
国民民主党
(1)「法務省入管庁と完全に独立した第三者調査委員会を設け、ウィシュマさん死亡事件の真相を究明し、再発防止策を講じること」について賛同されますか。
(回答)はい
(理由)第204回国会において、国民民主党は「入管法改正案」の対案として、難民等の保護に関する法律案と出入国管理及び難民認定法改正案を提出しました。
(2)「監視カメラのビデオをウィシュマさんの遺族に対し、弁護士同席のもと開示すること、及び国会議員に監視カメラのビデオを全面開示すること」について賛同されますか。
(回答)はい
(理由)第204回通常国会において、国民民主党はウィシュマ・サンダマリさん死亡事件で調査報告書を公表したことを受けて、ウィシュマさんの「容態観察ビデオ」の開示と、法務委員会の開催を求めています。
※回答日:2021年10月29日
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